“リュックトラウマ”ストーカーを思い出す・リュック男がそこに

「また、そこにいた──あの“リュック男”」
忘れていたはずの恐怖が、玄関ポストから這い寄ってくる。
怖いけど逃げない。だから、私は探偵に頼った。

高校のとき、毎朝駅で見かけるリュックの男がいた。

声をかけられたわけでも、触られたわけでもない。

でも、毎日同じ時間、同じ場所で“待たれてる”気がして──私は毎朝ビクビクしてた。

最初は気のせいかもって思ってた。でも、ある日その人が後をついてきた。

コンビニに入ってもしばらく出てこなかったし、角を曲がったらリュックの影がすぐ後ろに。

…家の近くまで来たとき、怖くて走って逃げた。あの日から「リュックの人」＝ストーカーのイメージが、心に根付いた。

社会人になって何年も経って、そんなこと忘れかけてたある日──

通勤の途中で、ふと駅のホームで目が止まった。

リュック。あの形。あの色。

一瞬で過去の感覚がフラッシュバックしてきて、吐き気がした。

顔なんて覚えてない。でも、空気が似てる。

私のことなんて覚えてない“他人”かもしれない。だけど、そいつは私の方を見てた。

帰り道、なんとなく後ろが気になって何度も振り返った。

リュック男はいなかった。でも、角を曲がるたびに“誰かが見てる”感覚がまとわりついて離れない。

家の前に着いたとき、ポストに入ってたメモ紙が目に入った。

『おかえり』って、ただそれだけ。筆跡は知らない字──でも、そこに“待ってた感”がにじみ出てた。

もう無理。家に入って泣いた。声を殺して、歯を食いしばって、涙が止まらなかった。

これって被害妄想？そんなこと思われたらどうしようって、それが一番怖かった。

でも、毎日玄関を出るたびに、胸がギュって締めつけられる。

会社に行っても集中できなくて、笑顔をつくるのもつらい。

でも、警察に行くほどのことじゃない？

そうやって自分に言い聞かせながら、気づけば玄関の鍵を3回確認してる。

そんなときにネットで見つけたのが、無料で相談できる探偵事務所の紹介サイトだった。

正直、半信半疑だった。ドラマの世界みたいだって思ってた。

でも、メールで相談したらすぐに返信が来て、びっくりするくらい優しかった。

「話を聞かせてくれるだけでいいですよ」って言葉が、すごくあったかかった。

調査をお願いした結果、あのリュック男はただの通勤中の他人だったことがわかった。

でも、ポストのメモの犯人は近所の別の住人──前から私を見てたらしい。

どっちも、ちゃんと対処できた。証拠を押さえてもらって、警察にも相談できた。

わたし、ずっと一人で戦ってたんだなって、初めて気づいた。

🌸わたしも最初は迷ったけど、相談してよかったって心から思ってる。

同じ気持ちなら、コチラを見てみて。

でも、前みたいに泣いたりはしない。強がってるわけじゃなくて、味方がいるってわかったから。

誰かがそばにいてくれるって思えるだけで、こんなにも違うんだって知った。

怖かった。でも、逃げずに相談してよかった。──これが、わたしの本音だよ。

あのときの“リュック男”がストーカーじゃなかったって知って、ちょっとホッとした。

でも正直に言うと、あの見た目……なんかオタクっぽいって感じちゃってたのも事実。

リュックサック背負ってる男性って、ちょっと怪しく見えるときあるよね。

もちろん、リュックの人＝みんなオタクとか怖い人なんて思ってない。

でも、不安になってるときって、そういう些細なことで「もしかして…」って悪い妄想しちゃうんだよ。

今思えば、私自身が過去のトラウマに引っ張られてたのかもしれないなって思う。

だからこそ、調べてもらって「違った」ってわかったとき、心から安心できた。

あのモヤモヤを、いつまでも引きずらずにすんで本当によかったって思ってるよ。

正直言うと、あの“リュック男”を見たとき、「オタクっぽい…ちょっと怖いかも」って思ってた。

周りにも「オタクの人って、ちょっと変わってるよね」って言う子がいて、

知らないうちにそういう目で見てたのかもしれない。

でも、探偵さんにちゃんと調べてもらって、わかったんだ。

本当にストーカーだったのは、ぜんぜん目立たない、普通そうに見える人だったって。

見た目とか趣味とかじゃなくて──大事なのは、“相手がどこまで踏み込んでくるか”なんだよね。

好きなものがあって夢中になってる人と、相手の心を無視してつきまとう人って、全然違う。

だから今は、こう思ってる。

「オタク＝ストーカー」って決めつけるのは違う。でも、不安に感じちゃう気持ちも、悪くないよ。

それくらい、怖い思いをしたことがある人にしか、わからないから。

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