女性ホルモンには、エストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)の2種類があります。
女性ホルモンには、エストロゲンとプロゲステロンの2種類があります。
女性の体が男性とは違って、肌が柔らかだったり、しなやかな髪だったりするのは、女性ホルモンの影響です。
女性ホルモンは、美と健康を保つために大切なのです。
エストロゲンは通称「美のホルモン」と呼ばれ、バストを豊かにしたり、骨を強くしたり、肌のハリや弾力を保つ働きがあります。
プロゲステロンは通称「母のホルモン」と呼ばれ、妊娠に備えた体を作ります。
女性はこのふたつのホルモンの作用がバランスよく働いてこそ健康で、そして美しくいることかできるのですよ!
美のホルモン→エストロゲン(卵胞ホルモン)
思春期から閉経まで女性らしさを保ちます。
肌や髪の新陳代謝を促してハリやつやを保ったり、ウェストを引き締めて女性らしい体にしたりなど美容に嬉しい効果を発揮します。また、骨や血管を強くするといった生命維持に関わる働きもあります。
母のホルモン→プロゲステロン(黄体ホルモン)
美容には少し困るが重要なホルモン
体温を上げたり、子宮内膜をふかふかにしたりといった妊娠や出産に関わる働きを担うホルモン。作用が強くなると便秘や吹き出ものができやすくなるなど美容には嬉しくない働きもあります。
若い女性でも要注意ですよ!女性の男性化が進んでいます。
あごから2~3本の濃いヒゲが生えてきた、月経が止まったといった悩みをもつ女性が急増中なんです。
これは女性ホルモンのバランスが乱れて男性ホルモンの作用が相対的に強くなったため。
男性並みにバリバリ働く女性に多く、ストレスや不規則な生活などが原因と言われています。
エストロゲンを増やせば美人になれる!これは、大きな間違いなんですよ!
エストロゲンは確かに肌のハリやバストアップに効果がありますが、過剰になると乳がんや子宮体がんのリスクが高まると言うデメリットもあります。
これに歯止めをかけてくれるのが、ブロゲステロンです。
現代女性はエストロゲンの不足だけでなくエストロゲン優位の状態にも陥りがちです。
女性ホルモンのバランスがくずれた状態を放っておくと、様々な不調や病気につながります。女性ホルモンの役割をきちんと理解しなくてはなりません。
知っていましたか?女性ホルモンは卵巣から分泌されるんですよ!
女性ホルモンは子宮から分泌されると思っている人もいるようですが、正しくは卵巣から出ています。
分泌されたあと血液にのって様々な部位へ届き、作用を発揮します。もちろん、妊娠・出産に関わる子宮へも大きな役割を果たします。
女性ホルモンのエストロゲンとブロゲステロンの働きとは?
卵巣が脳の視床下部・下垂体からホルモン分泌の指令を受けると、卵胞が育ちその過程で卵胞からエストロゲンが分泌されます。
排卵したあとの卵胞は黄体と言う状態になり、そこからブロゲステロンが分泌されます。
どちらのホルモンも女性の体において大切な役割を果たしています。
女性ホルモンは思春期から分泌がさかんになり、20代後半でピークに達します。
その後は分泌量が減り、閉経後の卵巣からの分泌量はほぼゼロになります。
そのため、閉経前後には更年期症状として様々な不調が現れます。また、若くてもこれらのホルモンバランスがくずれると不調が起こります。
2種類の女性ホルモンの効果とは?
妊娠を維持する体を作る(プロゲステロン・黄体ホルモン)
ブロゲステロンはどのような働きをするのでしょうか!
1.体温を上げ、妊娠したときの状態を維持する
2.子宮内膜や子宮筋の働きを調節する
3.乳腺を発達させる
4.体内の水分量を調節する
5.利尿作用を促す
6.血糖値を調節する
7.腸のぜん動運動を抑える
8.食欲を促す
9.眠気を促すなど…
美しさを司るエストロゲン・卵胞ホルモン
エストロゲンはどのような働きをするのでしょうか!
1.卵胞を成熟させる
2.受精卵が着床しやすくなるよう子宮内膜を厚くする
3.髪のツヤをよくする
4.肌のうるおいを保つ
5.胸の発達を促す
6.骨を強くする
7.善玉コレステロ一ルを増やして、悪玉コレステロ一ルを減らす
8.代謝を促す
9.血管を強くする
規則的な月経が来ていますか?
エストロゲンの働きによって厚くなった子宮内膜は、妊娠が成立しなかった場合、プロゲステロンの低下とともにはがれ落ち、出血が起こります。これが月経の仕組みです。
月経周期は月経開始日から次の月経のはじまる前日までの日数をさし、基本は28日周期とされています。
個人差はありますが25~38日以内なら問題ありません。
二つの女性ホルモンが正常に働いていれば、規則的に月経が起こります。月経周期は体のバロメーターです。関心をもつようにしましようね。
自分のリズムがわかる基礎体計っていますか?
基礎体温とは、運動や飲食などの影響を受けていない安静時の体温です。
女性は女性ホルモンによって微妙に体温が変化し、その変化から様々な情報を得られます。
基礎体温は小数点第2位まで表示される専用の体温計で測定し、表に記録します。正常な場合は28日の月経周期をベースに低温期と高温期の二相に分かれます。
エストロゲンの影響を受ける月経~排卵までは低温期、プロゲステロンの影響を受ける排卵後~次の月経前日までは、高温期となり、このサイクルをくり返します。
低温期と高温期の体温差が少ない場合は、無排卵や黄体機能不全が疑われますよ。
現代の女性は危険?子供が産めなくなりますよ!
30歳をすぎて妊娠を望んでもなかなかうまくいかず、不妊治療を行うという人は年々増えています。
月経があるうちはいつでも妊娠できると思ったら大間違いなんです。
エストロゲンは卵胞の発育を促し、子宮内膜を厚くします。
排卵後、受精卵が着床しやすくするため、プロゲステロンが子宮内膜をふかふかにしますこのように二つの女性ホルモンの作用がうまくいってこそ妊娠が成立します。
また、エストロゲンとブロゲステロンの分泌のバランスも大切です。
現代の女性はホルモンバランスをくずして、不調や月経不順になっても放置しがち。のちのち後悔しないために、早いうちのケアが必要ですよ。
妊娠しにくい状態!
エストロゲンがうまく分泌されず卵胞が育たない!プロゲステロンがうまく分泌されず子宮内膜がふかふかにならない!
ホルモンバランスがくずれると、たとえ月経や排卵があっても妊娠しにくい体質になります。
奸娠しやすい状態!
エストロゲンがしっかり分泌されて卵胞がしっかり育つ!正常に排卵がある。
プロゲステロンがしっかり分泌され子宮内膜がふかふかになる。二つの女性ホルモンがパランスよく分泌されていると、着床しやすぐ妊娠維持もされやすい。
女性ホルモンが減少する!女性ホルモンのピークは?
女性の一生は小児期・思春期・成熟期・更年期・老年期と5段階に分けられます。
小児期の間は女性ホルモンの分泌はほとんどありません。
成長し、妊娠に備えて女性らしい体になってくる思春期頃から分泌が増え、閉経に向かって減少していきます。
分泌量が最も多くなるのは、20代後半頃です。30代になると徐々に分泌量が減りはじめます。
40代に入るとプレ更年期と呼ばれ、更年期症状に似たような不調が現れることがあります。年齢とともに女性ホルモンが減少するのは自然の摂理です。
若い女の子にも増えています!女性ホルモン減少!
現代女性がホルモンバランスを乱す原因は、ストレスです。
ホルモン分泌の指令を出す脳がストレスによりダメージを受けることで、卵巣に指令を出せず、女性ホルモンがうまく分泌されないと言う状態が起こります。
頭痛や冷え性、肩や首がこるといった症状はある程度我慢してやりすごし、深刻に考えていない人が少なくありません。
しかし、このような不調は、体からの無言のホルモン減少のサインなんですよ!
不調を放置しがちな現代の女性には、月経痛や月経不順、無排卵などの病気が増えています。