外陰部に強いかゆみと熱感がある外陰掻痒症とは?原因と症状とその治療方法
外陰掻痒症・・・
外陰部に強いかゆみを感じる疾患です。
症状・原因
外陰部に強いかゆみと熱感があり、ほかの疾患が原因で起こるものと、原因がはっきりしない神経性のものとがあります。
他の疾患とは、トリコモナス膣炎、カンジダ膣炎、外陰炎、蟯虫症、白癬、糖尿病などです。
これらの場合、おりものの色、外陰部の湿疹のような変化な土、それぞれの疾患特有の症状もみることがあります。
一方、神経性のものは、精神的こ興奮したり、歩行のときに衣服で摩察されたり、布団の中で、あたたまったりしたときなどに特に強くなります。
ナィロンの下着にかぶれたり、洗濯時のすすぎが不十分だったりして、かゆみが出ることもあります。
治療方法
局所を清潔にし、指でかいたりしないようにします。原因がはっきりしているときは、まずその病気を治します。
症状により、消炎作用や、かゆみ止めの作用のある軟膏やクリームを使用します。神経性のものには、精神安定剤を用いることもあります。
トリコモナス膣炎・・・
トリコモナス原虫が膣粘膜に寄生して起こる炎症で、成人女性や妊婦にしばしばみられます。
症状・原因
黄色の帯下(おりもの)が増加し、膣や外陰部にかゆみ、熱感、痛みがあり、性交時に痛みや少量の出血をみることもあります。
炎症がひどい場合は、外陰部や膣入り口付近はもとより、膣の内部や子宮膣部まで赤くなり、ときには小さな斑状の発赤が多くみられます。
原因は、膣トリコモナスといぅ原虫の感染によります。トリコモナスは、主に性交によって感染しますが、風呂場やトイレなどで感染することもあり、性交の未経験者にもみられます。
治療は、メトロ ニダゾールなどを、膣内に挿入すると同時に内服するのが最も有効です。
重要なことは、女件側だけの治療では、せっかく治っても性交によって再感染してしまうので、男性側の治療も同時に行うことが大切です。治療が終わったら、2~3週間後に再発していないか検査を受ける必要があります。
萎縮性膣炎
萎縮性膣炎とは、閉経期以後の女性に多い、女性ホルモンの低下による炎症です。老人性膣炎ともいいます。
症状・原因
萎縮性膣炎では、膣壁全体に発赤がある場合と、米粒大の発赤が点状に散らばり、その一部はくずれて小さなただれをつくっている場合があります。
いずれの場合も、黄色、膿状の帯下が増加し、自覚的には痛みを伴うことがあり、排尿の際に尿がしみたり、性交によって出血したりします。
原因は女性ホルモン分泌の低下によるものです。卵巣の働きが低下したり止まってしまうと、睦粘膜が薄くなり、抵抗力が弱まって、外部からの刺激で傷つきやすくなります。
治療方法は、萎縮性膣炎は簡単に診断されますが、子宮や膣のがんの可能性もあるので、分泌物や、場合によっては細胞診や組織診による検査が必要です。
治療は、卵巣ホルモンの一種であるエストロゲン製剤の内服あるいは膣錠挿入が効果的です。抗生物質を併用することもあります。
婦人科の診察に内診はつきものです!
婦人科的な病気が疑われ、診察を受ける場合には、問診(話を聞く)だけや、聴診器を当てるだけということは、まずないといっていいでしよう。
内診しなければはっきりしない病気が多いのです。
内診とは、内診台で両脚を開き、医師が膣ロから内部を診察することですが、この姿勢のために恥ずかしがる人が多く、特に未婚女性の場合はそれが著しいようです。
医師の前では恥ずかしがる必要は全くありません。それよりも医師を信頼してまかせることが大切です。
超音波断層法の器械を用いると、内診しなくても、子宮や卵巣の状態がわかります。性体験のない人には、このよぅな診察法もあります。
内診をためらつているうちに、病が重くならないとも限りません。少しでも早く診察を受けるようにしましよう。
自分の月経歴はきちんと記憶しておく!婦人科の診察でまず聞くのは、これまでの月経の状態、最近の月経などについてですが、女性ならだれでもわかっているはずなのに、案外はっきりと答えられない人がいるのは困りものです。
メモでもしておいて、受診の際には正確に答えられるようにしてください。
清潔にして診察を受けるのがマナー!長く出血が続く場合には、出血中の診察もいっこう差し支えありません。遠慮なく、手当てをしたまま受診しましょう。
一般の診察の場合には、膣ロや肛門周辺などを清潔にぬぐって受診するのがマナーです。
受診のポイント!
1.病気の実態を正しく理解すること
2.少しでも異常を感じたら、できるだけ早く診察を受けること。
3.現代医学を信じて、いたずらに恐れないこと。また医師の指示にすなおに従うこと。
4.他人の体験談はあくまで参考に聞くだけにとどめ、それがすべてと思い込まないこと。
5.手術の結果、万一、女性特有の臓器を失うことになっても、それで女性生命が終わったなどと考えないこと。
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