女性に多くみられる女子顔面黒皮症とは?症状・原因・治療方法とは?
女子顔面黒皮症・・・
日本では、1945年ごろから約10年間、主に女性に多くみられたものですが、メィクアップやファウンデーションの流行に伴い、1970年以後再び増加し、社会的に間題となりました。
しかし、メーカー側が一部の夕ール系色素や香料の使用を中止することにより、1980年以降はほとんど新患者の発生はなくなっています。
顔全体や広い範囲が黒ずんだ色になり、しみやあざとは違うものです。
症状・原因・・・
黒皮症は、顔に起きたかぶれ(炎症)を繰り返していると、あらわれてきます。
何かのの理由によってかぶれが起こると、むずがゆさ、軽いヒリヒリとした痛さなどが出ますが、気になるようなかゆさや痛みではないため放置されがちです。
顔のかぶれは、化粧品をつけるたび(慢性反復性接触皮膚炎)や、日光に当たるたび(光感作性接触皮虜炎)に繰り返され、1~2年すると顔全体や広い範囲が黒ずんできます。
かぶれを起こす原因は、化粧品、特にメィクアップ化粧品のほか、サクラソウなどの植物、ホルマリンや殺虫剤、蛍光漂白剤などがあげられていますが、最も頻度の高いのは化粧品だろうと考えられています。
ただし、化粧品だけがかぶれを起こすわけではなく、化粧して外出し、日光(紫外線)に当たって光化学反応を起こし、かぶれるのだろうという意見もあります。
いずれにせよ、長期間にわたる炎症によって、色素細胞が刺激されてメラニンがふえ、それが真皮に沈着して、黒ずんだ肌になります。
(または青みを帯びた色や灰色のこともあります。)これは、しみと違って、皮膚の深いところ(真皮)でメラニン色素の沈着が起こるため、青黒く、しかも炎症による赤みも加わって、黒皮症特有の複雑できたない色になるのです。
これに対して、しみは、表皮の基底層にメラニン色素が沈着したものですから、かゆみや痛みもなく、色も茶色か茶褐色で、しかもあまり広範囲に広がることが少ないわけです。まちがえないように注意します。
治療・・・
黒皮症の治療は、平均して2年間はかかりますが、あせらず、根気よく治療を続けると、必ず元どおりのきれいな肌になります。その間、医師の指導をよく守りましよう。
少しよくなると自分かってな判断や素人療法に頼りがちになり、それまでの努力をむだにするケース力多いようです。
病院では次のような治療をします。
すべての化粧品の使用を中止します。そのうえで原因をさがし、原因物質がわかったら、それの入っていない化粧品にかえます。
ここまでに多少の時問がかかりますが、原因物質がわかれば、それを使わない、近づけないだけで、かなりよくなります。
病院では、炎症症状があればコルチコステロイド外用療法、また治癒を促進するために、メラニン色素の作用を抑えるビタミンCやL-システイン、ビ夕ミンEの内服やビタミンC局所イオン導入、コウジ酸、アルブチン、ハイドロキノンなどの軟膏を使います。
黒皮症の予防と家庭でのケア・・・
化粧品をつけたあと、むずがゆさやヒリヒリした痛みがあったら、かぶれが起きているものと考え、化粧品をぬるま湯で洗い落とし現物を持参し専門医の診察を受けます。特にアレルギー体質の人は起きやすいので用心が大事です。
さらに次のようなことに注意しましょう!
1.原因がわかったら、そうした化粧品類は使わないこと。
2.原因物を遠ざけて一時よくなっても、完全に治るまでは油断しないこと。
3.必ず治るので、あせらないことが大切。そのほか、夜寝るときは必ず化粧を落とす、帽子などで、紫外線をよけることなどを実行しましよう。
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