膀胱炎・腎盂腎炎・肥満症

男性より女性のほうがかかりやすい病気の症状や治療方法とは?

 

☆膀胱炎・・・男性より女性のほうがかかりやすい!

 

どんな病気なのか?

 

女性の尿道は3~4cmで、男性18~25cmに比べてずっと短く、膀腕への上行感染など、細菌に感染しやすいという特徴があります。

 

尿道に病原菌が入って炎症を起こすのが尿道炎、膀胱の場合が膀胱炎ですが、同じ膀胱炎といっても、原因や経過の違うものがあります。

 

●急性膀胱炎・・・

 

細菌感染で急性に炎症を起こすもので、女性がかかりやすいのは、この膀胱炎です。

 

大腸菌によることが多いのですが、ブドウ球菌、連鎖球菌、トリコモナス、カンジダなどによる場合もあります。

 

●慢性膀胱炎・・・

 

急性膀胱炎が慢性化するものと、初めから慢性に発生するものがあり、腎臓、尿管などの感染や腫瘍、結石が原因となることが多いとされています。

 

●結核性膀胱炎・・・

 

腎結核から起こることが多く、膀胱結核ともいわれます。

 

どんな症状が出るの?

 

頻尿が代表的な症状です。排尿時に痛みや残尿感があります。尿がにごり、血尿になることもあります。

 

急性膀胱炎では高熱は出ませんが、微熱が出ることはあります。慢性でも似た症状が出ますが、軽いのがふつうで、自覚症状がないこともあります。

 

結核性膀胱炎も初期症状は急性と同じです。

 

どんな治療方法?

 

まず、尿検査で病原菌をつきとめ、抗生物質、抗菌剤を投与します。安静にして、頻尿でも水分はたくさんとり、排尿で細菌を洗い流します。

 

冷えないようにする注意も大切です。膀腕炎は癖になりやすいので、症状が消えても完全に治るまで、かってに治療をやめないようにしましよう。

 

慢性の場合も、医師に指示された薬剤を服用し、安静にします。

 

結核性では腎結核の治療を優先します。

 

ホルモン失調性膀胱炎は、卵巣ホルモンが低下してくると、全身の皮膚、粘膜が萎縮し、膀胱粘膜も萎縮して膀胱炎に似た症状を起こします。抗生物質では治らず、ホルモン剤が有効です。

 

☆腎盂腎炎・・・慢性化するとやっかいな病気!

 

どんな病気なのか?

 

主に大腸菌などによる感染で起こる病気で、男性より女性のほうがかかりやすい病気です。

 

多くは細菌が尿道から膀胱、尿管をさかのぼって腎臓に至り、炎症を起こします。

 

しかし、大腸菌などの細菌が侵入したからといって、だれでも感染症を起こすわけではありません。

 

からだの抵抗力が落ちているとき、腎臓結石がある場合、糖尿病やネフローゼなどがあるときに発病します。

 

どんな症状が出るの?

 

急性の場合は、膀胱炎の症状が出てから、突然ふるえを伴う高熱が出ます。背中や腰、下腹部が痛んだり、血尿が出ることもあります。

 

慢性の場合は、症状が一定しませんが、微熱が続き、全身がだるく、腰痛があることが多いものです。食欲不振、頭痛を伴うこともあります。

どんな治療方法?

 

尿と血液検査で早期発見を、症状があったらすぐに内科を受診して、まず尿検査を受け、血液検査で炎症の程度を調べます。

 

女性は月経や妊娠時だと悪化しやすく、また糖尿病、痛風、高血圧症などのある人も悪化しやすいので、早期治療が大切です。

 

長引かせると、慢性化したり腎不全に進んだりすることもあります。

 

抗生物質投与で経過をみる!病原菌を調べ、抗生物質や消炎鎮痛剤を用います。

 

急性の場合は安静が必要で、できれば入院してしっかり治療を受けることをおすすめします。

 

だいたい1~2週間で治りますが、再発予防のため、半年くらいは経過観察が必要です。慢性の場合は完治が難しくなります。

 

治療は進行をくい止めるために、抗生物質の投与を長期に続けることもあります。

 

また、糖尿病などほかの病気がある場合は、その治療にもあたります。進行すると萎縮腎となることもあるので、気長に治療を続けなければいけません。

 

☆貧血・・・鉄分不足が要因!

 

どんな病気?

 

貧血のなかで最も多いのが、鉄欠乏性貧血で、男性より女性、特に若い女性に多くみられます。

 

●鉄欠乏性貧血

 

赤血球に含まれるへモグロビンを構成する鉄分の不足により起こります。

 

若い女性に多いのは、月経により毎月出血していることと、無理なダイエットなどによる栄養不足がかかわっていると考えられます。

 

その他は、胃・十二指腸潰瘍、痔の出血、子宮の病気による出血などが原因になっていることが多いようです。

 

 

●再生不良性貧血

 

骨髄の中で脂肪が増えて、赤血球も白血球も血小板もつくられなくなってしまうもので、厚生省の特定疾患(難病)に指定されています。

 

 

●溶血性貧血

 

赤血球が壊れやすい病気で、生れつきの場合と、そうでない場合とがあります。

 

●悪性貧血

 

ビタミンB12欠乏による病気ですが、屯純にB12の摂取量が少ないために起こるのではなく、胃壁の細胞の萎縮によつてB12が吸収できなくなることが原因です。

 

●二次性貧血

 

病気が原因で起こる貧血で、腎臓病によるケースが少なくないため、腎性貧血とも呼ばれます。

 

どんな症状が出るのか?

 

貧血の種類によって症状に違いがあります。鉄欠乏性貧血では、顔色が悪い、めまい、立ちくらみ、動悸、息切れなどが起こり、非常に疲れやすくなります。

 

ほかの貧血でも同じような症状が多少なりともみられます。

 

ただし、再生不良性貧血ではこうした自覚症状は少なく、感染症にかかりやすかったり、出血症状がみられたりします。

 

悪性貧血では、一般的な症状のほか、舌炎、神経症状が起こります。溶血性貧血では、しばしば黄疸が現れます。

 

どんな治療方法?原因となる病気をつきとめる!

 

症状が現れたら、内科を受診することです。重大な病気が隠されている場合があるので、貧血くらいと軽く考えてはいけません。

 

鉄欠乏性貧血の場合も、食事療法だけで鉄分を補うのは無理で、食事療法とともに鉄剤の服用が必要となります。

 

貧血の原因となる病気がある場合は、病気の治療を行います。

 

再生不良性貧血では輸血が必要になり、骨髄移植をする場合もありますが、なかなか難しいのが現状です。

 

溶血性貧血では、生まれつきなら脾臓の手術、生まれつきでない場合は副賢皮質ステロイド剤の服用が中心となります。悪性貧血ではビタミンB12の注射が有効ですが、これは一生続けないと再発します。

 

☆肥満症・・・多くの病気は肥満から始まる!

 

どんな病気か?

 

体内の脂肪が増えて、標準体重を20%以上オーバーした場合を肥満といいます。

 

甲状腺、副腎、卵巣などの内分泌疾患、食欲をつかさどる脳神経の疾患などが原因で起こる肥満(症候性肥満)もありますが、ほとんどは食べすぎと慢性的な運動不足(摂取エネルギーと消費エネルギーのアンパランス)による肥満(単純性肥満)です。

 

肥満かどうかは、まず体重が基準になりますが、最近は体脂肪量が問題とされています。

 

肥満が生活習慣病(成人病)の危険因子であるという点からは、この体脂肪量、特に内臓にたまる脂肪に問題があります。

 

肥満は多くの病気の危険因子!

 

まず最も多いのは糖尿病さらに高血圧症、動脈硬化症、心臓病、肝臓病、痛風など、ほとんどすべての成人病の危険因子といってもいいほどです。

 

女性の場合では、妊娠中毒症や難産になりやすいといわれ、子宮体がんとのかかわりも指摘されています。

 

また、中高年女性に多いとされている尿失禁も、肥満がかかわっています。

 

治療・生活上の注意は?

 

以前はホルモン剤が使われ、現在でも食欲抑制剤が医師の指示で使われることはありますが、肥満解消には食事療法と運動療法の二本立てでとり組むべきです。

 

つまり摂取エネルギーを制限し、消費エネルギーを増やすのですが、正しく行わないと、体調を崩してしまいます。

 

運動をしないで食事だけを制限する方法では、筋肉が落ちるだけで、肝心の脂肪はついたままです。

 

適正なエネルギー摂取量を決め、急激なダイエットはしないこと。

 

急激なダイエットはからだに悪いだけでなく、リバウンド現象といって、ダイエットをやめたとたん、前以上に太ってしまうことが多いからです。医師栄養士などの指示で行いましよう。

 

バランスのよい食事を規則正しくとりましよう。肥満の人には栄養の偏りがみられます。

 

食事を抜いたり時間がまちまちだったりすると、吸収がよくなり、かえって太ります。夜遅い食事や間食も避けましよう。

 

脂肪、糖質は減らしましよう。

 

早食いは禁物。脳の食欲をつかさどる中枢が働くには20~30分かかるので、早食いだと満腹感が得られません。

 

適度の運動をしましょう。肥満は摂取エネルギーが消費エネルギーをオーパーしている結果なので、動かない人は太りやすいのです。

 

運動に限らず、家事でも、ちょっとした工夫でよい運動となります。ただし、運動後、おなかがすいたといって、食べすぎたりしないよう注意することが大切です。

 

ストレスや不満をためないようにしましょう。精神的に不安定だと食生活は乱れがちです。食べることで悩みをまぎらそうとしないように注意したいものです。

 

正しいダイエットを続けることは、口でいうほどやさしくはありませんが、標準体重に近づくにつれ、からだの動きもよくなり、美容上も効果が現れます。また何にもまして、多くの病気予防になりますよ!

 

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